Torqueは、Job Schedulerである。Job Schedulerは、クラスターに次々と投入されるジョブを、キューなどを用い、スケジューリングを行って管理してくれる。
クラスターを利用して、実験を行う際には、Job Schedulerを用いる必要がある。
それは、他のクラスターユーザーが存在する場合に、同時に別スレッドで処理を実行してしまうならば、CPUなどのリソースを取り合うことになるため、台数効果などの実験結果が正確に得られないからである。
まず、Torqueのインストールする。
それでは、Torqueの使い方を見てみよう。
ssh ie-user@tino-vm1.ads.ie.u-ryukyu.ac.jp
このvmはシス管か, 誰かに頼んで上げてもらう(自分のときは名嘉村研の先輩に頼みました
テストとして"tqueue"という名前のqueueを作る。
Qmgr: create queue tqueue queue_type = execution Qmgr: set queue tqueue enabled = true Qmgr: set queue tqueue started = true Qmgr: set server default_queue = tqueue Qmgr: set server scheduling = true Qmgr: set queue tqueue resources_max.ncpus = 2 Qmgr: set queue tqueue resources_max.nodes = 2
各コマンドの意味を以下に示す。
Qmgr: print serverこれでサーバーの設定が確認できる。作成したqueueが表示されればうまくいっている。また、以下のコマンドqueueの確認ができる。
Qmgr: list queue <queue名>
以下のようにリダイレクトして保存する。
# echo "p s" | <torqueのインストール先>/bin/qmgr > <ファイル名>
次回以降はこのファイルを与えることで設定が楽になる。
Torqueは、naha.ie.u-ryukyu.ac.jp上で使用することができる。
実験を行うためには、パスワードを使用せずにsshできるように、鍵認証の設定を行わなくてはならない。しかし、mauiユーザーでは既に設定が行われているため、Torqueをすぐに使用することができるようになっている。
% ssh ie-user@tino-vm1.ads.ie.u-ryukyu.ac.jp
尚、パスワードはサーバー班が管理しているので、サーバー班から教えてもらうことができる。
ログインすると、ホームディレクトリにProjectフォルダがあるので、その中に自分の学籍番号のフォルダを作成し、その中で作業を行うようにする。
% mkdir student/eXX57XX % cd student/eXX57XX
jobs.shを作成する。
#!/bin/sh echo hello hostname
Torqueのジョブは、qsubコマンドによって投入される。
% qsub jobs.sh
このように実行すると、1台のクラスターでのみ処理が行なわれる。
スクリプトの実行が終わると、jobs.sh.oXXX, jobs.sh.eXXXという2つのファイルが生成される。XXXは、Torqueによって割り振られたジョブ番号である。 ファイルにはそれぞれ、標準出力と、標準エラー出力の内容が出力されている。
% cat jobs.sh.oXXX hello cls001.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp
また10台で実験を行うには次のように、実行すれば良い。
% qsub -l nodes=10 jobs.sh % cat jobs.sh.oXXX hello cls010.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp
10台のノードを指定しても、実際には10台が使用可能になっただけであり、10台で実行された訳ではない。
このcls010.csは、親ノードである。この親ノード(cls010.cs)から、他のノード(cls001-cls009)に対して、命令を行うようにプログラミングする必要がある。
例えば、以下のような処理を行う必要がある。
#!/bin/sh #PBS -N ExampleJob #PBS -l nodes=10,walltime=00:01:00 for serv in `cat $PBS_NODEFILE` do ssh $serv hostname & done wait
#PBSを用いてコメントをつけると、その部分が、qsubコマンドのオプションとして認識される。
親ノードのシェルには、$PBS_NODEFILEという、環境変数が準備されている。
% echo $PBS_NODEFILE /var/spool/torque/aux/XXX.naha.ie.u-ryukyu.ac.jp % cat $PBS_NODEFILE cls010.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls009.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp ...(略)... cls001.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp
$PBS_NODEFILEの先頭行のホストが親ノードである。
このスクリプトを実行してみると、以下のようになった。
% qsub jobs.sh % cat ExampleJob.oXXX cls003.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls009.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls008.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls010.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls007.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls006.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls004.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls005.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls002.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp cls001.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp
このように、10台のノードで、hostnameコマンドを実行した結果が表示されていることが分かる。 これらの他に、mpiを用いて、他のノードにジョブを割り振ることもできる。
クラスターはCoreDuo?を搭載しているため、CPUを2つまで使用することができる。つまり、1ノードで、2つの処理を行なうことができる。
その場合は、以下のように実行する。
% qsub -l nodes=10:ppn=2 jobs.sh
この場合、$PBS_NODEFILEには、同じホストが2つずつ登録されていることになる。
また、1つのジョブで、複数の同じタスクを実行することもできる。 その場合は、以下のように実行する。
% qsub -t 1-3 -l nodes=10 jobs.sh
この場合、出力結果も3つのタスクごとに出力される。
&ref(): File not found: "torque_qsub.png" at page "Torque";
#!/bin/sh #PBS -N ExampleJob #PBS -l nodes=1,walltime=00:01:00 sleep 10 echo hello
% qsub jobs.sh
sleepを行って、ジョブを長引かせてテストする。
% qstat Job id Name User Time Use S Queue ------------------------- ---------------- --------------- -------- - ----- XXX.naha ExampleJob maui 0 R batch
このように、ジョブの状態を確認することができる。
Nodeの数を4~9台に設定するとなぜかjobがうまく動かない。以下のようなエラーがでる。
qsub: Job exceeds queue resource limits MSG=cannot satisfy queue max nodes requirement
対処法はNodeの数の設定時に、一桁だった場合は 05 といったように0をつけることで解決する。
% qsub -l nodes=05 test.sh
全体で登録しているNodeの数が二桁になるとこうする必要がある。 また、Nodeの数を間違っていなくても、上のエラーがでるときがある。その時は今使っているqueueの設定をみる。
% qmgr -c "p s" : create queue cqueue set queue cqueue queue_type = Execution set queue cqueue resources_max.ncpus = 184 set queue cqueue resources_max.nodes = 46 set queue cqueue enabled = True set queue cqueue started = True
ncpus の値やnodesの値を確認する。resource_max.nodes でなく、 resource_max.nodect も設定したほうがいいかもしれない。
% sudo qmgr set queue cqueue resources_max.nodect = 46
crで作成したtorqueのクラスタをcsの方でまとめて使うための方法。
以下の2つの設定変更により行える
上記の変更をpbsをstopさせて変更を行う。
% sudo /etc/init.d/torque stop
変更するファイルは以下の2つ
/var/spool/torque/server_name /var/spool/torque/mom_priv/config
それぞれの中身をみてみる
mass01(cr) % cat /var/spool/torque/server_name mass00.cr.ie.u-ryukyu.ac.jp mass01(cr) % cat /var/spool/torque/mom_priv/config $logevent 0x1fff $max_load 1.2 $ideal_load 1.0 $pbsserver mass00.cr.ie.u-ryukyu.ac.jp $restricted mass00.cr.ie.u-ryukyu.ac.jp%
上記のmass00.crをmass.csに変更すればよい
変更するファイルは以下のもの
/var/spool/torque/server_priv/nodes
中にはクライアントとなるサーバのドメインと使用するcpuの数の記述がある。
% sudo cat /var/spool/torque/server_priv/nodes mass02.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp np=4 mass03.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp np=4 mass04.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp np=4 :略 mass46.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp np=4 mass47.cs.ie.u-ryukyu.ac.jp np=4
これにmass01.cr.ie.u-ryukyu.ac.jp といったcr側のクライアントの情報を追加してあげればよい。
設定が終わったら
% sudo /etc/init.d/torque start
をして起動させる。 クライアント全部を手作業でやるのは面倒臭いのでcapistrano を使ってください。