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author taiki
date Sun, 15 Feb 2015 14:41:11 +0900
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\chapter{結論} \label{chapter:conclusion}

本章では、本論文で述べたことをまとめ、また今後の課題を述べる。

\section{まとめ}

本研究ではまず始めに、本学科のシステム構成と現在使用されている OS 管理システムと使用方法の説明を行った。使われていたシステムは VMWare ESXi を用いた OS 管理システムと、ie-virsh を用いた OS 管理システムである。次に次期システムに対応し、さらに複数のユーザの資源を管理する Shien システムの要件を挙げた。

Shien システムは iSCSI ディスク上の GFS2 を計算機が共有するという構成になっている。これまでの本学科のシステムと比べ、一定の資源を一度に配ることができ、またコンテナに対応している。ie-docker の実装を新たに行ったためである。次期システムのクラウドサービスをユーザに使用させるため、クラウドサービス上の資源をユーザにコンテナとして配布するという仕組みも述べた。

また Shien システムの操作方法や Shien システムを使った資源の管理方法を述べ、これまでのシステムとの違いやコンテナを使ったクラウドサービスへの対応についての説明を行った。

最後に GFS2 を他のファイルシステムと比較し、またホストサーバや VM 、コンテナから GFS2 のベンチマークを計測した。GFS2 を使用することで複数の計算機と VM イメージやデータの共有をシングルノード用の Filesystem と変わらず使用することができることを確認した。またコンテナを使用することで VM と比べ速い IO でアプリケーションを動作させられることを確認した。更に授業 Operating System で ie-virsh を使用した際の問題点の抽出と、評価を行った。

Shien システムを使用することで次期システムに対応することができ、クラウドサービスもユーザに使用させられることを確認した。

\section{今後の課題}

まず起動している VM やコンテナに対するセキュリティチェックの必要性があげられる。授業 Operating System で Vagrant Box を使用した例からも、脆弱なユーザ名やパスワードを使用するユーザは多い。そのため管理者側が定期的にユーザ名やパスワード、開いているポートをチェックし攻撃されてしまうような設定ならば通知を行う。このチェックは自動的に行えると良い。

次にコンテナと VM の使い分けを、複数の計算機上でどう行えばよいかを考える必要がある。Shien システムの ie-virsh や ie-docker の構築は、今回一つの計算機上で行った。しかし iSCSI ディスクを共有している計算機は複数あるため、複数の計算機上ではどういった使用が適切か計測し、使用方法を検討する必要がある。

また複数の計算機で ie-virsh を使用する際に、VM をどの計算機に配置するかを決定する機能が必要である。ie-virsh は現在一つの計算機で動くことを想定している。しかしユーザに配る VM を配置する計算機が複数台ある場合に、計算機のメモリ容量やディスク使用率を見る機能があれば、複数台の計算機に対応することができる。

ie-docker をクラウドサービスで使わせる場合、継続的インテグレーションに対応すると、ユーザの開発を補助することができる。具体的には Jenkins を各ユーザに使用可能にする。Jenkins は Jenkins ユーザを全ての Build に割り当てるため、ie-docker との協調方法を考えなければならない。