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date Tue, 19 Feb 2019 18:57:06 +0900
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@@ -31,19 +31,19 @@
 \thispagestyle{fancy} 
 
 
-\section{研究目的}
+\section{画面配信システムの活用}
 講義や発表の場では、資料やスライドを表示するためにプロジェクタが使用されることが多い。プロジェクタを使用していると、発表者を切り替えるたびにケーブルを差し替える必要がある。差し替えの際に発表者の PC によっては正常に画面を表示できない場合がある。
 
 当研究室で開発している画面配信システム TreeVNC は、発表者の画面を参加者の PC に表示するソフトウェアである。TreeVNC を使用することで、参加者は不自由なく手元の PC を使用しながら講義を受ける事が可能になる。更に発表者の切り替えの際も、ケーブルの差し替えを行わずに共有する画面の切替を可能としている。
 
-しかし、画像配信システムは送信するデータ量が多いため、現在の TreeVNC では無線 LAN 接続の場合、画面の配信に遅延が生じてしまう。そこで本研究では、TreeVNC のマルチキャスト対応の実装や、データの分割方法の評価を行うことにより、無線 LAN での配信環境の向上を目指し、TreeVNC の有用性を評価することで講義やゼミを円滑に行えることを目標とする。
+しかし、画面配信は送信するデータ量が多いため、現在の TreeVNC では無線 LAN 接続の場合、画面配信の遅延が大きくなってしまう。そこで本研究では、TreeVNC の無線 LAN 上での Multicast 接続の実装や、Multicast で送信可能な大きさにデータを分割する手法の実装を行うことにより、無線 LAN 接続での配信環境の向上を目指し、TreeVNC の有用性を評価することで講義やゼミを円滑に行えることを目標とする。
 
 \section{VNC}
 VNC (Virtual Network Computing) は、RFB プロトコルを用いて PC の遠隔操作を行うことを目的としたリモートデスクトップソフトウェアである。
 
 サーバー側とクライアント側に分かれており、起動したサーバーにクライアントが接続することで遠隔操作を可能にしている。
 
-\section{RFB(Remote Frame Buffer) プロトコル}
+\section{RFB プロトコル}
 RFB (Remote Frame Buffer) プロトコルは、自身の画面をネットワークを通じて送信し他者の画面に表示するプロトコルである。
 
 ユーザがいる(画面を表示される)側と FrameBuffer への更新が行われる(自身の画面を送信する)側に分かれ、それぞれを RFB クライアント、RFB サーバと呼ぶ。FrameBuffer は、メモリ上に置かれた画像データのことである。
@@ -51,8 +51,6 @@
 \section{TreeVNC の構造}
 TreeVNC はサーバーに接続してきたクライアントをバイナリツリー状に接続している。接続してきたクライアントを Node とし、その下に新たなクライアントを接続していくことで、サーバーが画面のデータを配信する回数を抑え、負荷分散している(図\ref{fig:treevnc})。バイナリツリー状に接続することで、画像データのコピーを各 Node に負担させることができ、従来の VNC ではクライアントが N 台接続するとサーバー側が N 回コピーを行なって配信していた(図\ref{fig:vnc})が、この接続方法であれば各ノードが 2 回ずつコピーすることで配信を可能にしている。
 
-TreeVNC でやり取りする画像データ量は莫大であり、大きなネットワークスループットが必要となるため、多人数で使用する場合は特に有線接続が必要となる。
-
 \begin{figure}[htbp]
     \begin{center}
         \includegraphics[scale=0.3]{images/treevnc-crop.pdf}
@@ -71,7 +69,19 @@
 
 
 \section{TreeVNC の問題点}
-TreeVNC には TreeVNCServer にクライアントが接続している状態で、VNCServer 側が何らかの要因で接続を切ってしまった場合、クライアント側が正しく切断されない問題と、VNCServer にクライアントとして接続した際に、画面の操作を許可するかどうか確認する authentication のポップアップが Root 側にも表示されてしまっていた問題が生じており、修正を行った。
+TreeVNC には TreeVNCServer にクライアントが接続している状態で、VNCServer 側が何らかの要因で接続を切ってしまった場合、クライアント側が正しく切断されない問題と、VNCServer にクライアントとして接続した際に、画面の操作を許可するかどうか確認する authentication のポップアップが Root 側にも表示されてしまっていた問題が生じており、上記二つの問題点は修正を行った。
+
+また、画面配信で送信されるデータ量は膨大なため、現在の TreeVNC で VNCServer に無線 LAN 接続を行った場合、画面配信の遅延が大きくなってしまう。つまり、有線接続している Node のみでバイナリツリーを形成している状態の時に無線 LAN 通信で接続してきた Node をツリーに加えてしまうと、その Node に対する通信が遅延してしまい、ツリー全体の配信遅延に繋がってしまう。この問題点を解決する手法として Multicast 通信の実装を提案する。
+
+Multicast 接続ならば、Server からの送信は一度で済むため、ツリー構造の形成が必要ない。従って新しい Node が無線 LAN 接続であっても、有線接続のツリーの配信には影響が出ない。
+
+\begin{figure}[htbp]
+    \begin{center}
+        \includegraphics[scale=0.3]{images/interface-crop.pdf}
+    \end{center}
+    \caption{Multicast での接続図}
+    \label{fig:interface}
+\end{figure}
 
 
 \section{画像データの Blocking}
@@ -101,13 +111,13 @@
 %3) Christie によるNAT越え
 %4) Multicast・Broadcast によるWifiでの使用
 
-本研究では画面配信システム TreeVNC の改良と Multicast 対応のためのパケットの Blocking を行った。
+本研究では画面配信システム TreeVNC の改良と Multicast 対応のためのデータの Blocking を行った。
 
 TreeVNCServer にクライアントが接続している状態で、VNCServer 側が接続を切断した場合、クライアントが暴走せず正しく終了する様になった。
 
 VNCServer にクライアントとして接続した際に、画面の操作を許可するかどうか確認する authentication のポップアップが Root 側に表示されない様になった。
 
-パケットの Blocking を行うことにより、無線 LAN 接続での Multicast 対応を行えるようになった。
+データの Blocking を行うことにより、無線 LAN 接続での Multicast 対応を行えるようになった。
 
 また今後の課題として、Multicast の実装、Multicast 時の遅延などの評価を行う。