0
|
1 .\" @(MHWARNING)
|
|
2 .\" written by MH-plus project
|
|
3 .SC MH-SEQUENCE 5
|
|
4 .NA
|
|
5 mh-sequence \- MH システムでのシーケンス指定
|
|
6 .SY
|
|
7 ほとんどの \fIMH\fR コマンド
|
|
8 .DE
|
|
9 ほとんどの \fIMH\fP コマンドは、`msg' または `msgs' という指定を受け付けます。
|
|
10 ここで、`msg' は一つのメッセージ、`msgs' は一つまたはそれ以上のメッセージを
|
|
11 意味します。メッセージを呼び出すためには、その番号(例えば 1、10、234)または、
|
|
12 以下の予約メッセージ名が使えます。
|
|
13 .in +.5i
|
|
14 .sp 1
|
|
15 .nf
|
|
16 .ta +\w'\fI名前\fP 'u
|
|
17 \fI名前\fP \fI説明\fR
|
|
18 first フォルダ内の最初のメッセージ
|
|
19 last フォルダ内の最後のメッセージ
|
|
20 cur 一番最近にアクセスされたメッセージ
|
|
21 prev 番号的に \*(lqcur\*(rq の前のメッセージ
|
|
22 next 番号的に \*(lqcur\*(rq の次のメッセージ
|
|
23 .re
|
|
24 .fi
|
|
25 .in -.5i
|
|
26
|
|
27 `msg' 引数が使えるコマンドでは、デフォルトは \*(lqcur\*(rq です。
|
|
28 短縮形として \*(lq\&.\*(rq が \*(lqcur\*(rq と同じ意味があります。
|
|
29
|
|
30 例えば、5、10、94、177、325 の五つのメッセージが存在するフォルダに於いては、
|
|
31 \*(lqfirst\*(rq は 5 で、\*(lqlast\*(rq は 325 です。
|
|
32 もし \*(lqcur\*(rq が 94 の時は、\*(lqprev\*(rq は 10 で、\*(lqnext\*(rq
|
|
33 は 177 になります。
|
|
34
|
|
35 `msgs' は一つまたはそれ以上のメッセージが指定される事を意味します。
|
|
36 このような場合は、一つのメッセージを指定するか、いくつかのメッセージを
|
|
37 スペースで区切って指定する事が出来ます。
|
|
38 メッセージの指定は上述のメッセージ名(メッセージ番号または予約メッセージ名)か、
|
|
39 メッセージ範囲で行ないます。
|
|
40
|
|
41 メッセージ範囲は \*(lqname1\-name2\*(rq または \*(lqname:n\*(rq という形式
|
|
42 で指定されます。
|
|
43 ここで `name'、`name1' そして `name2' はメッセージ名、そして `n' は整数です。
|
|
44
|
|
45 \*(lqname1\-name2\*(rq という指定は
|
|
46 `name1' から `name2' までの間に実在する全てのメッセージを意味します。
|
|
47 メッセージ名 \*(lqall\*(rq はメッセージ範囲 \*(lqfirst\-last\*(rq の省略形
|
|
48 として認識されます。
|
|
49
|
|
50 \*(lqname:n\*(rq という指定は `n' 個までのメッセージを意味します。
|
|
51 これらのメッセージは `name' がメッセージ番号または予約メッセージ名
|
|
52 \*(lqfirst\*(rq、\*(lqcur\*(rq、\*(lqnext\*(rq のうちのどれかである場合は
|
|
53 `name' から始まります。
|
|
54 また、`name' が \*(lqprev\*(rq または \*(lqlast\*(rq である場合は `name'
|
|
55 で終ります。
|
|
56 `n' の解釈は `n' の前にプラスまたはマイナス記号が付くと変わります。
|
|
57 `+n' は常に、`name' から始まる `n' 個までのメッセージ、
|
|
58 `\-n' は常に、`name' で終わる `n' 個までのメッセージを意味します。
|
|
59
|
|
60 `msgs' 引数を受け付けるコマンドでは、デフォルトは \*(lqcur\*(rq または
|
|
61 \*(lqall\*(rq で、それぞれのコマンドの持つ意味によって変わります
|
|
62 (詳細はそれぞれのコマンドのマニュアルを参照して下さい)。
|
|
63 繰り返し同じメッセージが指定された場合は、それはそのメッセージを一回指定
|
|
64 したのと同じ効果があります。
|
|
65
|
|
66 .Uh "ユーザー定義メッセージ・シーケンス"
|
|
67 上述の予約メッセージ名(定義済み)に加えて、
|
|
68 \fIMH\fP ではユーザー定義シーケンス名をサポートしています。
|
|
69 ユーザー定義シーケンス名は、メッセージのグループに意味のある象徴的な名前を
|
|
70 付ける事によって、\fIMH\fR ユーザーに、同じフォルダ内にあるメッセージの
|
|
71 グループを取り扱うことが出来る便利な機能を提供します。
|
|
72
|
|
73 メッセージ・シーケンスを指す名前は英字から始まり、ゼロ個以上の英数字から
|
|
74 なる文字列であり、上述の予約メッセージ名は使えません。
|
|
75 シーケンスを定義した後は、
|
|
76 \fIMH\fR コマンドで `msg' または `msgs' 引数が使える所ではどこでも、
|
|
77 それを使う事が出来ます。
|
|
78
|
|
79 ユーザー定義シーケンスではメッセージ範囲指定のいくつかの形式が使えます。
|
|
80 \*(lqname:n\*(rq 形式が使え、ユーザー定義シーケンス `name' の要素である
|
|
81 最初の `n' 個までのメッセージ
|
|
82 (あるいは `\-n' に対しては最後の `n' 個までのメッセージ)を意味します。
|
|
83
|
|
84 \*(lqname:next\*(rq と \*(lqname:prev\*(rq という形式も使え、
|
|
85 ユーザー定義シーケンス `name' の要素の中で、(カレント・メッセージから見て)
|
|
86 次、または前のメッセージを意味します。
|
|
87 \*(lqname:first\*(rq と \*(lqname:last\*(rq という指定は、
|
|
88 それぞれ \*(lqname:1\*(rq と \*(lqname:\-1\*(rq と同じ意味です。
|
|
89 \*(lqname:cur\*(rq という形式は使えません
|
|
90 (代わりに \*(lqcur\*(rq そのものを使いましょう)。
|
|
91 これらのメッセージ範囲指定の文法に関しては、将来変更される必要があります。
|
|
92
|
|
93 ユーザー定義シーケンス名はそれぞれのフォルダ特有です。
|
|
94 これらは \fIpick\fP と \fImark\fP コマンドを使って定義します。
|
|
95
|
|
96 .Uh "パブリック・シーケンスとプライベート・シーケンス"
|
|
97 シーケンスには、
|
|
98 パブリック・シーケンスとプライベート・シーケンスの二つがあります。
|
|
99 パブリック・シーケンスは、
|
|
100 そのフォルダを読む事が出来る全ての \fIMH\fR ユーザーが利用できるもので、
|
|
101 シーケンス情報は、そのフォルダ内の \&.mh\(rusequences ファイルに保存されます。
|
|
102 プライベート・シーケンスは、
|
|
103 それを定義した \fIMH\fR ユーザーだけが利用できるもので、
|
|
104 シーケンス情報は、そのユーザーの \fIMH\fR コンテクスト・ファイルに
|
|
105 保存されます。
|
|
106 デフォルトでは
|
|
107 \fIpick\fR と \fImark\fR は、そのシーケンスが定義されるフォルダが
|
|
108 その \fIMH\fR ユーザーに取って書き込み可能なら、
|
|
109 パブリック・シーケンスを作ります。
|
|
110 さもなくば、プライベート・シーケンスが作られます。
|
|
111 これは \fImark\fP コマンドに `\-public' または `\-private'
|
|
112 オプションを指定する事で置き換え可能です。
|
|
113
|
|
114 パブリック・シーケンスとプライベート・シーケンスの違いは、
|
|
115 それが実際に他の \fIMH\fR ユーザーに
|
|
116 見られるかどうかとは関係ない事に注意して下さい。パブリック・シーケンスでも、
|
|
117 そのフォルダのディレクトリ・モードがアクセス不許可なら見られませんし、
|
|
118 たとえシーケンスが見られても、メッセージが読み出し不許可なら、
|
|
119 そのシーケンスに属するメッセージは見られません。
|
|
120
|
|
121 .Uh "否定シーケンス"
|
|
122 \fIMH\fP は、ユーザー定義シーケンスの要素でない全てのメッセージを
|
|
123 指定できる方法を提供しています。
|
|
124 これをするためには
|
|
125 ユーザーは \fIMH\fR プロファイルで \*(lqSequence\-Negation\*(rq エントリを
|
|
126 指定します。この値は任意の文字列です。
|
|
127 この文字列は存在するユーザー定義シーケンス名の前に置いて使用できます。
|
|
128 この指定は指定のシーケンス名に属さないメッセージを意味します。
|
|
129 例えば、プロファイル・エントリが以下の場合、
|
|
130
|
|
131 .ti +.5i
|
|
132 Sequence\-Negation:\^ not
|
|
133
|
|
134 \fIMH\fR コマンドの `msg' または `msgs' 引数として、\*(lqnotfoo\*(rq を
|
|
135 指定した場合、
|
|
136 それはシーケンス \*(lqfoo\*(rq の要素でない全てのメッセージを意味します。
|
|
137
|
|
138 当然の事ながら、
|
|
139 ユーザーはシーケンスを定義する時には、
|
|
140 その名前が \*(lqSequence\-Negation\*(rq プロファイル・エントリの値で
|
|
141 始まらないように注意すべきです。
|
|
142
|
|
143 .Uh "前シーケンス"
|
|
144 \fIMH\fR は、\fIMH\fR コマンドに最後に指定された `msgs' または `msg' 引数を
|
|
145 覚えておく機能も提供しています。
|
|
146 それには、エントリ \*(lqPrevious\-Sequence\*(rq が \fIMH\fR プロファイルで
|
|
147 指定されていればよいです。
|
|
148 その値はシーケンス名またはスペースで区切られた複数のシーケンス名です。
|
|
149 もしこのエントリが定義されていると、
|
|
150 \fIMH\fP コマンドが終了した時に、
|
|
151 このエントリで指定されているシーケンス名を
|
|
152 そのコマンドで指定されたメッセージで定義します。
|
|
153 従って、以下のプロファイル・エントリは
|
|
154
|
|
155 .ti +.5i
|
|
156 Previous\-Sequence:\^ pseq
|
|
157
|
|
158 `msg' または `msgs' 引数を受け付ける全ての \fIMH\fR コマンドは、
|
|
159 それが終了する時に、
|
|
160 それらのメッセージで \*(lqpseq\*(rq シーケンスを定義します。
|
|
161
|
|
162 \fB注意:\fP \*(lqPrevious\-Sequence\*(rq 仕様を使う場合には、
|
|
163 実行速度が低下することがあり得ます。
|
|
164 この機能を使うと、
|
|
165 \fB全ての\fP \fIMH\fR プログラムは、それが実行される度に、
|
|
166 フォルダ内の \&.mh\(rusequences ファイルにシーケンス情報を書き込まなければ
|
|
167 ならないからです。
|
|
168 もし、\*(lqPrevious\-Sequence\*(rq プロファイル・エントリが定義されてない
|
|
169 場合は、\fIpick\fR と \fImark\fR だけが \&.mh\(rusequences ファイルに書き
|
|
170 込みます。
|
|
171
|
|
172 .Uh "未読シーケンス"
|
|
173 最後に、メッセージが既に読まれたものであるかどうかを示して欲しいと思う
|
|
174 人もいることでしょう。
|
|
175 この機能をサポートするために
|
|
176 \fIinc\fR と \fIshow\fR はプロファイル・エントリ \*(lqUnseen\-Sequence\*(rq
|
|
177 を見ます。
|
|
178 \&.mh\(ruprofile 内のこのエントリは、一つあるいはそれ以上のシーケンス名を
|
|
179 スペースで区切ったものであるべきです。
|
|
180 もし、プロファイルの \*(lqUnseen\-Sequence\*(rq に値がある場合、
|
|
181 \fIinc\fR が新しいメッセージをフォルダに置く度に、
|
|
182 その新しいメッセージはこのエントリの値が示すシーケンスに追加されます。
|
|
183 従って、プロファイル・エントリが次のようだと、
|
|
184
|
|
185 .ti +.5i
|
|
186 Unseen\-Sequence:\^ unseen
|
|
187
|
|
188 \fIinc\fR は新しいメッセージを \*(lqunseen\*(rq シーケンスに追加します。
|
|
189 これは \*(lqPrevious\-Sequence\*(rq エントリの行動と似ていますが、
|
|
190 このシーケンスは \fIinc\fP によって、消される事はありません
|
|
191 (追加される一方です)。
|
|
192
|
|
193 同様に、
|
|
194 \fIshow\fR (または \fInext\fR や \fIprev\fR\^)がメッセージを表示する度に、
|
|
195 そのメッセージはプロファイルの \*(lqUnseen\-Sequence\*(rq エントリで示す
|
|
196 シーケンスから削除されます。
|
|
197
|
|
198 なお、未読シーケンスは、実際にユーザーがそのメッセージを見たかどうかを正確に
|
|
199 示している訳ではない点に注意して下さい。\fIshow\fR (または \fInext\fR や
|
|
200 \fIprev\fR\^)を使わずに、他の UNIX コマンド等でそのメッセージを見た場合は、
|
|
201 そのメッセージは未読シーケンスからは削除されません。
|
|
202
|
|
203 .Fi
|
|
204 ^$HOME/\&.mh\(ruprofile~^ユーザーのプロファイル
|
|
205 ^<mh\-dir>/context~^ユーザーのコンテクスト
|
|
206 ^<folder>/\&.mh\(rusequences~^<folder> に対するパブリック・シーケンス
|
|
207 .Pr
|
|
208 ^Sequence\-Negation:~^シーケンスにないメッセージを示す
|
|
209 .Ps
|
|
210 ^Previous\-Sequence:~^最後に指定されたメッセージ
|
|
211 .Ps
|
|
212 ^Unseen\-Sequence:~^まだユーザーが見ていないメッセージ
|
|
213 .Sa
|
|
214 mh(1), mark(1), pick(1), mh-profile(5)
|
|
215 .De
|
|
216 無し。
|
|
217 .Co
|
|
218 全て。
|
|
219 .\" 【JP-3.00 で修正済み】
|
|
220 .\" .Bu
|
|
221 .\" ユーザー定義シーケンスは \&.mh\(rusequences ファイルに、
|
|
222 .\" 指定のメッセージの列をスペースで区切った形で書き込まれます。
|
|
223 .\" もし、ユーザー定義シーケンスが多過ぎるメッセージを含んだ場合、
|
|
224 .\" ファイルの行が \fIMH\fP で扱えないぐらいに大きくなるかも知れません。
|
|
225 .\" この場合エラーメッセージ \*(lq\&.mh\(rusequences is poorly formatted\*(rq
|
|
226 .\" が出ます。この場合、このファイルを手で編集して、問題の行を消さなければ
|
|
227 .\" なりません。
|
|
228 .\"
|
|
229 .\" これは \fIMH\fP プロファイルで \*(lqPrevious\-Sequence\*(rq エントリを
|
|
230 .\" 定義していて、番号が飛び飛びで多くのメッセージを含んでいるフォルダを
|
|
231 .\" 持っている場合に起こりやすいものです。
|
|
232 .\" 大きなフォルダで運用している場合は、
|
|
233 .\" しばしば \*(lqfolder\ \-pack\*(rq で数字の抜けを無くすようにすべきです。
|
|
234 .En
|